遺留分放棄の実例

相続放棄は被相続人の死亡の前にはできないのですが、遺留分の放棄は出来ると申し上げましたが、実例を上げないと理解できにくいですね。

実例

Aさんには、2人のCとDの子供がいます。

Aさんの仕事は農家で、配偶者はなくなっています。

Aさんは、Cさんに農家を継いでもらいたく考え、Cさんに全財産である農地の全部を相続させる旨の遺言を作成いたしました。

しかしそのままでは、Aさんが亡くなった後、Dさんが遺留分減殺請求をした場合、農地が4分の3になってしまい、農業を続けるのが難しくなってしまいます。

そこで、AさんはDさんに適当と思われる現金を渡して遺留分の放棄をしてもらうことにし、家庭裁判所の許可を得ました。